速度比較テストをする理由、さくら,ロリポップ,ヘテムル

Googleは、ページ表示スピードのSEO上の重要性について言及している。さらにスピード計測ツール「Page Speed Insights」を提供しており、各ページごとの速度スコアを計測、公開している。
さらに2021年からGoogleはコアウェブバイタルとして新指標を検索アルゴリズムとして導入予定
ページの表示速度は、GoogleでのSEO上の指標としてだけでなく、実際の訪問者のアクションによるコンバージョンや回遊率にも大きく影響していることがわかっている。現状Webサービスでシェアの高いプラットフォーム、特にWordpressにおいて、表示がなるべく高速であるサーバーが求められている。
そんななか、Wordpress向けに最適化された国内主要レンタルサーバーで、現在当方が契約中のサービスでテストしてみた。主なサーバースペックはいずれも、Mysqlデーターベース、PHP 7.3、無料SSL、複数ブログ対応、個人サイトとして少々バズっても十分な転送量と安定性といったものを備えている。
これらに統一したWordpressテスト環境を構築し、Page Speed Insightsのスコアを計測したので公開する。

【結論】ヘテムル ベーシックのコスパが抜群

まずは結論としてランキングから
詳しい実験内容、テスト結果は、後に続きます。
(1位) ロリポップ ハイスピード 1000円/月~

WordPressが動くスペックかつ、低価格帯の中では結構速い。
(2位) ヘテムル ベーシック 800円/月~

1位と速度は、ほぼ互角か、わずかに劣る程度。長期契約だとロリポハイスピードより月あたり約200円安くなるので、コストパフォーマンスを考えればお得。
一般的には1年契約程度が多くなりそう。この場合、月額900円となり、ロリポの1000円と大きな差がない。
初心者でも、このレベルの応答速度、転送速度の出るレンタルサーバーの契約がオススメ。
さくらのレンタルサーバー スタンダード 524円/月~

PHP7.3 モジュール版採用から高速化したという噂だったが、他社には及ばす。動的ページと静的キャッシュページで速度差がほとんどなかったので、データーベース、PHPまわりは、もたついていないと思われる。
今回のPageSpeed Insightsの結果だけで言えば、あえて選ぶ理由がない。
さくらのメリット、禁止サイト規定がゆるい
さくらは禁止事項の規定が比較的緩く、幅広いジャンルのアフィリエイトが可能。もちろん法令条件をクリアしていることは必要である。
さくらのレンタルサーバー プレミアム 1571円/月~

今回の中では月額料金が最高額ではあるが、同じさくらレンタルサーバーのなかのスタンダードとあまり速度は変わらなかった。
測定条件PHP仕様、Wordpress仕様などのデータ
各サービスのPHPバージョン

- ヘテムル ベーシック PHP 7.3(モジュール版)
- ロリポップ ハイスピード PHP 7.3 (LiteSpeed版)
- さくら スタンダード PHP 7.3 (モジュール版)
- さくら プレミアム PHP7.3(モジュール版)
インストールしたWordpressの設定
WordPressバージョン
wordpress-5.4.1-ja
テーマ
cocoon-master-2.1.6.3
cocoon-child-master-1.1.2
子テーマを有効化しただけのデフォルト設定
有効化プラグイン、すべてデフォルト接点
- All In One SEO Pack 3.4.3
- Classic Editor 1.5
- WP Multibyte Patch 2.8.4
- WP Super Cache 1.7.1
テスト用記事
画像なしページ
約9000文字テキスト
画像ありページ
解像度300x255に縮小されたjpgを10枚埋め込み
+
約9000文字テキスト
表示速度に関するデータ取りの方法
WP Super Cashe ON時のPageSpeed Insights測定
まずソース表示させて、キャッシュが効いていることを確認する。4回測定し、最大値と最小値を除いた平均値で比較する。モバイルでの数値を採用する。
WP Super Cashe OFF時のPageSpeed Insights測定
キャッシュ機能を無効にして測定する。モバイルでの数値を採用する。
PageSpeed Insights測定データ

どのサーバーもデーターベース、PHP実行部分が速度ネックになることは無いようで、WP Super Cacheの有効/無効の違いがほとんど無い。
さくらのサーバーに対する追加調査
Page Speed Insightsのスコアが極端に悪かったさくらの2サービス(スタンダード、プレミアム)について、どこが速度ネックとなっているのか追加調査をした。
もしやキャッシュが正常に機能してないのかと思い、完全に別ファイルを手動で作成。
.htaccessを無効化し、確実に直接htmlファイルを表示させてもスコアアップにならず。
単純に「hello」表示させるだけも試してみると、さすがにスコア100となった。
データーベース、PHPの遅延というよりも、どこかの読み込みファイルでの処理で手間取っていそう。そこの原因追求については、今回の趣旨とは異なりますので、また次回の調査でやってみます。
Page Speed Insights テスト対象の大手レンタルサーバー
テスト日:2020年5月下旬 平日 PM2~3頃
さくらのレンタルサーバー スタンダード
PHP7.3 モジュール版
524円/月~
さくらのレンタルサーバー プレミアム
PHP7.3 モジュール版
1571円/月~
ヘテムル ベーシック
PHP7.3 モジュール版
800円/月~
ロリポップ ハイスピード
PHP7.3 LiteSpeed版
1000円/月~
エックスサーバー(テストせず)
以前、契約していたのですが、オリジナルのスクリプトが時間帯によってランダムに動いたり動かなかったりで挙動不安定なので現在解約済み。Wordpressのみの運用なら、体感でも高速。超定番のレンタルサーバーだけあって、特に問題なかったです。今回のテストができなかったのが残念。次回の同様企画では、測定対象に加えたい。